考える歯科医院
松崎ファミリー歯科矯正歯科は今年で松崎歯科開業から68年目を迎え、地域の皆さんのお口の健康を守るための歯科医療を実践してきました。1948年、先代院長、松崎 剛が高松市中新町(現中央町)に第1回の新築、診療形態の変化とともに1964年2回目の新築、その後4~5年ごと数回の増改築が行われましたが、1999年に3回目の新築を行うに当たり5年程前よりこれまでの治療を見直しました。現状の問題点は、カルテをはじめとするX-reyや口腔内写真など30年分のアナログデーターはあるが、それぞれの治療のノウハウは自分の頭の中だけにあり、具体的にそれらのデータを次の世代に何か役立てようと思っても有効に使えないことでした。歯科医自身の専門知識、技術の進化はデジタル化された治療用資料とそれに基づく治療計画、経過評価、結果評価システムを持つ電子カルテが可能にすると考えました。しかしその当時そのような電子カルテどころかレセプトコンピューターすらありませんでした。それなら自分たちで作るしかないとデーターベースソフトを使いコンセプトはいつ、どこで、だれが、何をしたか、いくらかかるか、が解る"Opner"というプログラムを開発しました。現在のバージョンはOpner7で評価システムは進行中です。これからの医療には治療の経過と結果が分かるデジタル資産と評価システムがキーワードだと考えています。
当院がリニューアルしてから2016年までの15年間に世界の歯科医療は大きく進化してきました。一昨年からの医院リニューアルで世界水準の診査、治療機器を導入しましたが、最先端の治療機器、治療技術も必要ですが, それを扱う医療スタッフのデータを読み取る力、使いこなす力なくしては患者さんの治療に役立ちません。スタッフの人間力が無くてはよい治療、患者さんに満足していただける治療は出来ないと考えています。
たとえ1本の虫歯でも視診・触診・X-Ray診査・レーザー診査(ダイアグノデント)でカリエスステージを判断し、治療すべきか経過観察にすべきかを診断します。初期の虫歯は「再石灰化」生体の自然治癒力が働くからです。口腔全体の治療ともなると複数のデータを統合して診断することが要求されます。それが「考える診断」です。
正しい診断が決定された後、個々の患者さんの背景にある社会的・遺伝子的・性格的・経済的因子を考慮し、治療中の咀嚼、発音、審美性を考え、患者さん一人一人に合ったプロトコル(治療手順)を考えます。それが「考える治療計画」です。
ここから患者さんに治療内容説明と確認の上、治療に入ります。
正確な治療、患者さんの苦しさを軽減する治療を行うには日々、医療スタッフ全員が患者さんの口腔内の病態、全身の健康状態の変化に気づかいながら、今何をなすべきかを考え、適切な行動をしなければなりません。それが「考える歯科医院」松崎ファミリー歯科矯正歯科のこれからの重要な目標です。
これからの歯科医療は原因究明医療で歯列・咬み合わせも予防
病には必ず原因がありその多くは細菌・ウイルス感染と細胞・組織・器官システムの化学的物理的浸襲によって引き起こされると言われています。進化の過程で、ヒトは直立二足歩行によって体の歪みが発生しやすくなり、声を発することが出来るようになって、口呼吸が可能になり(哺乳類ではヒトのみが口呼吸が出来、他の動物は鼻呼吸だけであり、そのため歯列、口腔機能は種が同じであれば同じ形、機能を持っている)姿勢の歪みのみならず、歯列不正、咬み合せ異常が起り易くなって来ました。
松崎ファミリー歯科矯正歯科では歯科の2大疾患である虫歯、歯周病治療をMI(最小限の手術浸襲)組織再生をコンセプトに最先端の知識、機材、技術で行ってきましたが、矯正治療、顎関節治療、再生治療等全身と関連の深い治療を多角的なアプローチで長期間行って来た結果、口腔内の限局された治療では解決されず“生命とは全身の動的な平衡状態にあるシステム"(福岡伸一「動的平衡」)であり生命体にはリズムがあり、身体全体のリズムとも調和していることが解ってきました。しかし病的な臓器はリズムが狂い、全体のリズムとは調和しなくなります。空間・形の歪みは、このリズムを狂わせる可能性があります。形にもリズムにも歪みのない身体や臓器や器官であることが健康の前提条件であると考えるようになってきました。
最先端の現代医学と数千年の歴史的代替医療との統合
また近年患者さんのニーズは多種多様で健康観もひとりひとり違います。我々は患者さんの訴えを聞き、最新のME機器を使った検査データの分析から適切な処置や助言を行うことによって、患者さんを健康へ導きます。これからの歯科医療は歯を失った部分の機能回復はもとより、呼吸、飲食、睡眠、身体運動、精神活動という健康の基本を支え、何をいつどう食べるか、何を食べてはいけないか、正しい睡眠の方法、正しい歩き方、身のこなし方、操体の基本など正しい知識と生活習慣を身につけることにより、健康を取り戻し健康増進が出来ると考えています。
2002年に米国の国立衛生研究所(NIH)という世界的な最先端医学の研究機関は、アメリカ国民は総医療費の50%を超える額を何らかの相補・代替医療に支出しているという調査報告を出しました。それを受けて、相補・代替医療センターを設置し2005年には日本円にして150億円の予算が投じられ、科学的な研究が始まっています。松崎ファミリー歯科矯正歯科でも日本全身咬合学会 ・ICCMO国際顎頭蓋機能学会 の研究結果を踏まえ内科・耳鼻科・整形外科等の現代医学のみならず代替医療[オステオパシー・東洋医学・ヨーガ・操体法etc.]を含めた統合した知識と技術が必要と考え統合医療を行っています。
安心、安全、満足のいく治療結果の実現、継続のために次のようなことを行っています。
医療法人CERA松崎ファミリー歯科矯正歯科は患者さんの健康を追求し、多くの皆さんの生活のクオリティー向上のため、専門的な歯科医療充実のため診療所の総合力を高め、情報発信を行いたいと考えています。これからの医療法人CERA松崎ファミリー歯科矯正歯科のさらなる取り組みに、どうぞご期待ください。
2016年2月 医療法人CERA松崎ファミリー歯科矯正歯科
理事長 松崎 晃
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